睡眠時無呼吸症候群の診断・検査・治療について
2023年3月29日更新
「いびきがうるさい」と言われたり、寝たはずなのに眠い、だるくて仕事のパフォーマンスが上がらない、夜中トイレに起きる方は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
今回は睡眠時無呼吸症候群をより詳しく調べるための検査、「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」をご紹介します。
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睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、寝ている間に10秒以上にわたって呼吸が止まり、大きないびきを一晩中繰り返す病気です。
以下の症状のある方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。このような症状はありませんか?
①日中の強い眠気
②読書やテレビを観ていると眠ってしまう
③集中力の低下
④習慣性の大きないびき
⑤夜中に何度も目が覚める健康な成人にも睡眠時無呼吸症候群を持つ患者さまは多いと言われており、高血圧・不整脈・心臓や脳などの血管障害のリスクが高くなることが明らかになってきています。
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睡眠時無呼吸症候群の診断方法は?
睡眠時無呼吸症候群診断には、「簡易睡眠検査」と「脳波を含めた精密検査(PSG:ポリソムノグラフィー=終夜睡眠ポリグラフ)」の2種類があります。
簡易睡眠検査は外来通院(自宅での検査)でも出来ますが、PSG検査を行う場合は1泊2日の入院が必要です。診断・検査・治療の流れ
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終夜睡眠ポリグラフ検査 (PSG)の対象となる方
中等症以上の睡眠時無呼吸症候群の第一選択となるCPAP治療を行う場合、外来で行える簡易睡眠検査ではAHI(1時間当たりの無呼吸あるいは低呼吸の数)が40以上で保険適用となります。
簡易睡眠検査でAHIが40に満たない場合でも1泊2日の入院で行う終夜睡眠ポリグラフ検査を行い、その結果でAHIが20以上の場合はCPAPが保険適用となります。
※AHIは簡易睡眠検査でも終夜睡眠ポリグラフ検査でも測定します。